※ 午後の診療は完全予約制です

注射タイプでの予防をご希望の方は3月・4月中頃まで、
投薬タイプで予防を希望の方は4月末まで、
成長期の仔犬は4月中旬~末頃までにワンちゃんと一緒にご来院ください

(予防薬を開始する前に フィラリア感染がないかを確認する血液検査が必要になります)
※ 去年の適切な時期に注射薬で予防されている方、又は、誕生日が2022年10月以降の仔犬は血液検査の必要はありません

犬のフィラリアについての詳しい説明は下記をご覧ください

犬のフィラリア症と予防について

犬フィラリア症(犬糸状虫症)とは 犬が蚊に刺されることによって感染する寄生虫病です。
フィラリアは蚊が犬を吸血する際に寄生し、犬の体内で成長しながら数か月かけて移動し成虫になると心臓や肺動脈に寄生します。
成虫は体長が約20㎝ほどの「そうめん」のような見た目で、通常は数匹~数十匹がまとめて寄生します。
心臓や肺動脈に寄生した成虫により心不全を起こしたり、成虫が産む大量の子虫が肺の血管に詰まり咳や呼吸困難になります。
一般的なフィラリア予防薬は、体内に寄生してから約1か月経過したフィラリア感染子虫だけを駆虫するお薬です。そのため、蚊の発生する期間から一ヵ月遅れて予防を行います。
地域やその年の気温によって予防期間は多少変わりますが、大阪では4月初めから11月初めまで蚊が発生し吸血を行うため、そこから1か月遅らせて5月初め~12月初めまでの8か月間のフィラリア予防が推奨されます。1ヵ月に一回駆虫することで感染子虫が成虫まで成長しないようにします。フィラリア予防薬の投薬するタイミングがズレたり遅れたりすると子虫が成虫まで成長してしまう機会を与えることになります。
「子虫も成虫もまとめて駆除すれば一年に一回でもいいのでは?」と思われますが、その場合、心臓や肺動脈に寄生した成虫の死骸が血流に流されて大きな血栓になってしまったり、成虫が産んだ大量の子虫がまとめて駆虫されることで大量の血栓が肺・肝臓・腎臓などの微細な血管に詰まり多臓器障害になる可能性があります。フィラリアを成虫まで成長させないことが大切です。
上記から、予防薬を投薬する前の3月~4月に、フィラリア成虫が既に感染してしまっていないかを血液検査(成虫の抗原検査)で確認した上で処方させていただいています。例外として、前年のフィラリア感染期間に生まれていなかった仔犬や前年の3~4月に注射でのフィラリア予防をしている犬は検査は必要ありません(詳しくは注射薬での予防を参照)。

予防薬の種類について

注射薬での予防

 「少しずつ溶解するフィラリア予防薬入りのカプセル」を注射で体内に入れ、1年間効果が持続するというものです。メリットは予防薬の飲ませ忘れがなくなることと(適切な時期の予防なら)フィラリアの検査が不要になることです。
 当院では注射薬の接種時期をフィラリアの予防期間外である3~4月に限定することで、注射薬の効果が低くなるであろう後半期間を蚊のいない1月~3月にあてるようにして、本来は毎年必要なフィラリア検査を不要にしています。(フィラリア感染期間中の去年7月に注射で予防した方が今年に8月に注射した場合は今年の7~8月の間にフィラリア感染している可能性があるため、翌年の予防前に検査が必要になります)
 注意事項として、まだ体重が安定していない仔犬や、混合ワクチンなどでアナフィラキシーショックが起きたことがある犬は接種できません。初めて接種をする方は念のため午後診療のある月火金土の午前診療での接種をおすすめします。また、フィラリア症だけの予防なためノミやマダニなどは投薬や滴下剤などで別に予防する必要があります。

経口薬での予防

5月初旬~12月の8か月間、月に一回投薬します。
・錠剤タイプでフィラリア予防だけのもの
・おやつタイプで内部寄生虫も駆虫できるもの
・おやつタイプで内部寄生虫の駆虫とノミ・マダニの駆虫と予防ができるもの
上記の3タイプを用意しています。

滴下薬での予防

経口薬と同様で予防期間に月に一回背部に滴下して使用します。
ノミの駆虫や予防が同時にできますが、マダニには効果がありませんので散歩で草むらに入る犬にはおすすめできません。
現在、メーカによる製造が止まっており欠品しています。